2006-10-02 ミクロイドS 未分類 ★★★★虫好きの手塚治虫の面目躍如たる作品。昆虫VS人間というのが、一つの文明批評として、科学読み物としてうまくできていたと思う。SFではあるのだが、ミクロイドというのが両者の媒介的な存在であるにしても、なぜそうした存在が生まれたのか、なぜサイズが小さいのか… といったあたりに、もう少し科学っぽい理屈が欲しかった。昆虫VS人間というドラマの仲立ちとして便利だからという以外に、彼らが物語に登場した積極的な理由がなく、そのあたりがどうにもデウスエキスマキナーめいて見えてしまうのだ。