マンガばっかり

マンガ批評

鈴木先生


★★★★
ついにこのおばかなブログも設立1年。
入院その他で抜けた日もあるけれど、ほぼ毎日更新を続けて参りました。
というわけで、ネタも尽きてきたし、仕事も溜まってきたので、これからは不定期更新ということにしたいと思います。

で、まずは武富健治の先生マンガである「鈴木先生」だ。
先生ものというと、いわゆる熱血だったり、アウトローだったり… しかし鈴木先生は一番ほんとの先生っぽい先生であるように思う。
その意味でこの作品はマンガ史に名を残すのではないかという気がする。
ただ、鈴木先生が「この不安感はなんなんだ」「なんだろう、この気の重さは…」といってこだわっている事象が、自分には、それこそ「なんなんだろうこの違和感は…」というように感じられてならない。
1巻に載っている3つのストーリーの全てに、である。
鈴木先生は、自分の「何か」に引っかかったところから、ぐいぐいと問題解決にむかっていくのだが、自分が同僚や生徒であったら「おいおい」という感じだと思う。
みんなはなぜか納得しているけれど…
確かに生徒のために悩む先生かもしれないけれど、案外、我が道を行っているだけだし、登場人物たちも、実は予定調和の世界に生きているのではないかという気がしてくるのである。