マンガばっかり

マンガ批評

G.I.D.


★★★★
庄司陽子による性同一性障害を扱ったモーニング連載のマンガ。
心理的、社会的なネタにも挑む意欲作で、なかなか読ませるが、手術を終え、父との和解、香との結婚… というあたりになってくると、ほとんどマンガとして連載する意味のない内容になっているのが勿体なかったと思う。
全部で400ページあまりの作品の1/4をこれにあてるのはどうなもんだろう。
「10年後」という2〜3ページで済む内容。
せっかくなら副作用が出たとか、党に裏切られたとか、妻や友人とトラブルがあった… とかを描いても良かったのではないだろうか。
それともG.I.D.の人から差別を助長しないための配慮とか…?