マンガばっかり

マンガ批評

昭和の中坊


★★★★★
原作・末田雄一郎、作画・吉本浩二による中坊ネタのマンガ。
主人公は1977年に中学1年生だった猿田清志。
私は中2だったわけだから、ほとんどオンタイムである。
「ちびまる子」で、あるあると言っていた分にはよかったが、最も恥ずかしい時代の、最も恥ずかしいネタについて語ってくれるマンガが現れてしまった!
清志とその仲間たちの話題が、あまりにも性に偏りすぎているのは(それがマンガの常ではあるとしても)、ちょっと公平ではない気もするが、そこを除けば「あるある」ばかりである。
どこかに落ちていたエロ本の話やらコンドームの話などもそうなのだが、「抜けはじめてわかる、髪はなが〜い友達」というCMのとおりに漢字の「髪」を書くとテストではバツになる話など、「そうそうそうだった!」と思わせてくれるネタ満載。
携帯にインターネットにビデオに… と、世の中は大分かわったけれど、たぶん根本的には同じことを繰り返しているんじゃないだろうか。
まる子ほどの国民的マンガになってしまっては気持ち悪いけれど、ひそかなブームにはなって欲しいと思うような、そういうマンガであった。