Beautiful Sunset

★★★★★
小玉ユキの初期短編集。
「羽衣ミシン」「光の海」が予想外のヒットで、あわてて単行本を出したという感じの本。
デビュー作である「石榴」は、よく言われる「処女作にすべてが宿る」と言ってしまったら作者に気の毒なような作品で、 作者の本質は出ていないように思うが、８０ページの作品を持ち込みしたという「Beautiful Sunset」は見事！
優等生というと、最近のマンガでは必要以上に優等生「キャラ」になってしまうが、例えば、優等生が「アニキ」と呼ばれるというだけで、凡百のマンガ家では遠く及ぶまい。
ネタバレだが、このアニキが切れる時、その切れ方、正気への戻り方…　これがとても腑に落ちるのである。
いやぁ、やっぱり今年も紅組が勝ちそうだなぁ。