マンガばっかり

マンガ批評

スクナヒコナ


★★★★★
南Q太による中編恋愛マンガ。
ポスト岡崎ともいうべき世代・スタンスの人だと思う。
やるせないオトナの夢・愛・性・欲のなかで、したたかに、ひっそりと生きていく道を探ろうとする人について描いた漫画と言えるだろうか?
愛読する人はとても愛読しているだろうけれど、おそらく若い世代には、こんな現実を見たくないという人もいるかもしれない。
作者はこんな現実を生きている人たちを励まし、エールを送ろうとしているのだろうけれど、当の若者達はなかなかコレをエールだととらえてくれない… そんな感じだろうか?
ジョージ朝倉の『ピース・オブ・ケイク』は、似たテイストを持っているようだが、こちらは案外、女子大生あたりにも人気であることを思うと、南(あるいは魚喃キリコ?)も、もっと読んでもらえてもいい作家だと思うんだけどなぁ…
(No.718)