マンガばっかり

マンガ批評

極東事変

★★★★★

大上明久利のマンガ。
731部隊が人体実験の結果、最強の人間として、銃に撃たれたくらいでは命を落とさない変異体を作ったということから、GHQの支配する日本で、変異体たちがゲリラ活動で日本軍の復活を目論むといった物語。
あり得ないけれど、もしもそんな変異体を作れてしまったら、全くあり得ない話でもないな、という、微妙なリアリティで描かれており、もちろんとんでもSFではあるのだが、時代の雰囲気などもうまく盛り込みながらの活劇になっていると思う。
日本ナショナリズムを満足させるだけだ、などと批判する人もあるかもしれないが、よくもわるくもエンターテイメントとして楽しめる作品なので、そこは無視してもよいのではないかと思う。

(No.1276)