マンガばっかり

マンガ批評

正反対な君と僕

★★★

阿賀沢紅茶によるギャルとマジメ君のギャップ恋愛コメディ。
「次に来るマンガ大賞」で第2位、『このマンガがすごい! 2023』で9位など、快進撃を続けているようだが、『自転車屋さんの高橋くん』や『僕の心のヤバいヤツ』のようなギャップものに比べると設定が浅いのではないかという気がする。
そもそも谷君は、見た目こそジミかもしれないが、けっこう恋愛についてマジメに考えているようだし、鈴木さんも陽キャっぽい感じだが、実はそれほど陽でもなく、どちらにも友人と言える存在が少なからずいたりもして、もともと彼らがそこまで「正反対」でもなかったことがストーリーが進むにつれて明らかになってきてしまっている。
そんなことを言えば、そもそも中高生の男女というのは、クラスの雰囲気などにもよるだろうが、お互いに口をきいたこともないような異文化であったりするもので、そのあたり「インパクトはあるが設定が甘いんじゃないか」というWEBマンガによくある感じの流れになってしまっている気がする。

(No.1339)