マンガばっかり

マンガ批評

ちくまさん

★★★★

西村ツチカによる筑摩書房の月間広報誌「ちくま」の表紙絵と1ページ分のマンガを3年分(プラスアルファ)を収めたもの。
帯には「高野文子さん、感激」ともあったが、そんな感じ。
SFというかファンタジーなのだが、どこかリアルでもあるような仕事に携わる36人を描いたもの。なんというのか表現のしようもないのだが、思い出したのは新潮文庫の星信一作品の表紙とイラストを担当していた真鍋博
それこそ星新一はSFだが、わりにリアルな現実ものもあったりしたが、その延長ではないが、似た感じを思い出す。
新潮文庫と広報誌「ちくま」というのも、とんがり過ぎる程にアートでもなく、しかし、十二分の教養の上に成り立っているというあたりも似ているかもしれない。
西村の作品は初めて読むわけではないが、いい仕事だったと思う。

(No.1346)